ギブソンブリッジ・ヴィンヤード｜Gibson Bridge Vineyard

ワイナリー、葡萄畑のオーナーであるハワード・シモンズ（Howard Simmonds）氏は自身を“ヴィティカルチャリスト（Viticulturist/葡萄栽培家）”として紹介する。もともとはオークランド（ニュージーランドの北島にある最大都市）で建築業を営んでおり、常に田舎暮らしにあこがれていた。

ワインづくりを決心し、一念発起で南島のマールボロに移り住み、葡萄の植樹から生育はもちろんのこと、その他ワイナリーの建物、施設含めて全て自分で造ってしまう、根っからのDIY（Do It Yourself）人間。ファースト・ヴィンテージは2006年と新しい。

小さな畑に植えられているのはほぼピノ・グリという白葡萄（その他も1ブロックのみあり）。すっきり仕上げたピノ・グリ・リザーヴ、長期熟成型の樽発酵ピノ・グリ、ピノ・グリ100％でつくったスパークリングワインや貴腐ワイン、このワイナリーを“ピノ・グリ屋さん”と呼んでも差し支えないだろう。

葡萄樹の数は約5,500、葡萄樹全てを丁寧に世話できるギリギリの数とのこと。自身の手以外を必要とするのは収穫時のみで、ハワードが信頼する5～6名のパートタイム・ワーカーを雇っている。

「一日の畑仕事を終え、美しく整然と並んだ葡萄樹と葡萄畑を眺めながら、この畑の葡萄でつくったワインを飲むことが最高の幸せだ」

買い葡萄でのワイン醸造が盛んにおこなわれているこのマールボロの地で、頑なに自社畑で採れる葡萄のみでワインをつくっているこの頑固さを是非味わってほしい。